■ふたりはプリキュア
ふたりはプリキュア、って未だに続いてるんですよね。すっごい人気。今何やってるんでしたっけ? 魔法使いなんちゃらでしたっけ?
実のところプリキュアは、一シリーズ続けて全部見通したものって一つも無いんですけど、
(初代放映中あたりから日曜朝に早起きできなくなっていた)
後から話を聞くと、なんか少年漫画顔負けの熱い展開やらかしてるらしいじゃないですか。
いやまあ、子ども向け=子供だましとは限らないというのは、大人になってからしげしげ思うんですけど。
スパゲッティ状態の葛藤からの覚醒! とか。
仲間と思っていた敵の幹部とガチで殴り合う! とか。
私が大好きな話じゃないですか。タキシード仮面とかただの変態仮面にしか見えなくって最早失笑ものだけど、プリキュアなら喜んで見ていられる。
しかし、最近のちびっこにはこんな需要があるの? マジで? とぶっちゃけ戸惑っています。
私が子どもの頃は、アニメなんてそんな深いこと考えずなんとなく見てましたよ。
ともあれ、そういう背景を知って、ちょっと自分でもその手の物語を書いてみようかと思って、情報収集だけはやったんですよ。
でもすぐに頓挫しました。あ、これは私には無理だな、と。
やっぱり、あくまでも子ども向け作品なので、色々と制約があるわけです。
流血はダメとか、下着が見えるのはもちろん水着姿もダメとか、それくらいはまあそうだろうなあと思うのですが。
腹や顔面パンチはダメ。殴り合うほどの仲間割れや裏切りもダメ。
食べ物の好き嫌いは避ける。親は子の良き理解者(敵も)。エピローグでも登場人物が成長した姿は描かない。
肉弾戦万歳だけど、小さな女の子を少しでも怖がらせるような設定・展開は悉くアウト。
キャラクター、シナリオの評価に加え、玩具の売り上げとかも気にして作らなきゃいけない。
一つ一つ見ていけば、それぞれ納得のいく理由があってそういう制約に繋がっているので、否定したいわけでは無いのですが。
私の好きなことを私の好きなように書く、それが物書きとしての私のコンセプトである以上、それを邪魔する制約は一つたりともあってはいけません。
一つたりとも。制約の数や質は問わず、存在自体が邪魔なんですよ。
だから私には書くことができない。
私も一時期、文章で小銭を稼いでいた頃があったのですが。
金銭の遣り取りが発生する以上は『お客様』が存在するわけで、書き手は『お客様』に配慮した物を作る義務が発生するわけです。
そして制約も、これでもかというくらいのしかかってくる。私が個人的に許容できないものも当然出てくる。
それに耐えて一年ほど続けたら、やっぱり好きな物を書きたい! という欲求がどうしようもなく膨れ上がってきて。そしてお終い、今に至ります。
私がプロを目指さない理由がそこにある。
イヤですもの。激イヤですよ。
プロになったら、編集者や読者から『もっとこうないとウケない』みたいなことを好き勝手言われるんですよ。私の持っている、許容できるできないの境界なんかガン無視で。
夏夜の鬼だったら、まあ想像ですが、『カミヤのポジションは男じゃダメだ』とか『とにかく女性をいっぱい出せ、そして主人公と同年代の名前ありキャラは全員主人公に好意を持っている設定にしろ』とか、そんな感じでしょうかね。例えばミキ、ひのえ、マツイさんあたりが、実はチリ君のことが大好きで愛していてラブなのだとか、
軽く深刻に虫唾が走る、反吐が出る。精神的苦痛で訴訟を起こして弁護士代の五倍をもぎ取ってやる。
勿論、そういうことを言うのが編集者の仕事なのだろうし、読者には読んだ小説に対する感想を好きなように言う自由がある。しかしそれに対し、私は作者として、受け入れる権利もあれば拒絶する権利もあり、喜ぶ権利もあれば怒る権利もあるはず。全て当たり前のこと。
それが、報酬を受け取ってしまった時点で、私にはそれを聞き入れる義務が生じてしまう。
というか、聞かないとお金が貰えない。生活ができない。死ぬしかない。
うわ最悪だな。そんな極限状態で物書いて、それは何か楽しいのだろうか?
幸い私は、物書きとは全く関わりの無い本業を持っているので、プロになって売れなきゃ死ぬ! みたいな状況になく、ぬるいことも言っていられるわけですが。
やっぱり、私にとって小説は、どこまで行っても『趣味』なんですよ。
書くことを、何より私自身が好きだから書いている。
私は私の好きなことをやるだけ。誰かの意見や要望を聞くにしても、それは私が面白いと思うからやることであり、義務としてやらされるものであってはいけない。
そのせいで注目されなくても構わない。人気なんかなけりゃないで別にいい。
私の小説を読んで、評価していただけるのは本当に嬉しいし、無理のない範囲で宣伝してみたりはするけれど、それでお金を稼ごうとは思わないし、そのための、或いはそれ故の努力も我慢もしたくない。
(タダでくれるというなら遠慮無く貰いますけどねー。あって困る物でもなし)
私にとって小説の執筆とは、漫画を読むとかドラマを見るとか、音楽を聴くとかスポーツを観戦するとか、そういうものと同じ。
漫画を読むために誰が努力するのか?
好きな音楽を聴くのに何を我慢することがあるのか?
あらゆる趣味嗜好の自由は、他人の迷惑にならない範囲で約束されるべき。
私が趣味で勝手に小説を書くことについて、誰に文句を言う権利があるのか。
夏夜の鬼はあと20万か30万文字も書けば終わる。終わってしまう。
次回作の構想もあるし、他にも書きたい物が幾らかある。
ゴーストも、もう一組くらいは作ってみようかと思っている。中身は何も決まってないけど。小説と絡めてみるのもいい。
そんな感じで、私が飽きるまで、書けなくなるまで、私は私の好きな物作りを続けていく。
その結果がどうなろうとどうでもいい。自由に作れるという、ただそれだけで私は報われているのだから。
おっと脱線したまま2000文字超えましたよ? やっぱり文章を短く書く練習が必要かも知れません。
とりあえずプリキュア。この歳になって、生で見ることはもうないと思うけど、頑張って熱いストーリーを作り続けていって欲しいですね。応援してる! 心の中で! 気が向いた時に!
ブランセは小さな女の子と一緒になって喜んで観るだろうし、ノアールも別の意味で喜んで観るでしょうから、彼女たちのためにも。
ところでシャイニールミナスの衣装を聯様に着てもらおうかと思ったらくっそ睨まれたんですけど。
なんでだろう。絶対似合うのに。色が気に入らないとかかな?